やれんのか!勝てんのか!最低賃金裁判!やってみたら面白い!裁判のすすめ

2011年6月30日、原告50人が国を相手に歴史上初めての最賃裁判に立ち上がりました。その後、原告に名乗りをあげる人が増え続けています。このパンフをお読みいただき、裁判の意義を深め、更なるご理解とご支援をお願いします。また、一緒に裁判に立ち上がる地方・地域の仲間の一助になればと願っています。


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のために不公正取引き是正や中小企業支援をおこない、フランスでは6、000億円も税金を投入しています。 世界第3位の経済力がある日本でこのことができないはずはありません。日本の大企業もEU諸国などでは月額20万円全国一律最賃額を労働者に保障し、下請け中小企業に単価保障する事業活動をしています。企業が海外に出ていくは脅かしであり、中小企業支援は世界の常識です。 非正規労働者が1、700万人、生活保護基準以下の年収200万円未満の働く貧困層1、000万人以上、青年と女性があえぎ苦しむ異常な社会です。働いても生活できない、この悲惨で異常をただす有効かつ重要な手立ての一つが最低賃金の大幅引き上げです。このためにあらゆる闘いを進めることが私たち労働組合に強く求められています。特に、現行最賃額が厚労省の計算ゴマカシによって2007年改正の最賃法違反であることは明々白々です。このゴマカシ計算が、生活保護、年金など国民の最低保障基準にも負の影響を与え、公契約条例の委託労働単価計算にも悪用されています。この不正、行政の裁量権の逸脱を許すことはできません。憲法・最賃法違反をただす道理ある正義の闘いの一つとしての裁判闘争です。 資本主義社会の中で労働者階級の利益を守る闘いは、勝つこともありますが敗北や困難を極めることは多々あります。しかし正義の声をあげないと不正義をそのまま許し固定化することになります。憲法27条は働く権利、25条は生存権、13条は個人の尊重と幸福追求権を保障しています。この憲法を武器に、世界各国であたりまえの最賃水準の実現を求める裁判は、正義の闘いです。むしろ「裁判まで起こして闘う力と気持ちがあるのか」ということこそが労働運動に突きつけられている本質的な問題ではないでしょうか。 裁判は負けることもありますが、歴史上も訴え続けて正義の声を実現したことは数々あり、『たたかってこそ要求は実現する』が階級闘争の歴史の教訓です。「労働者はときどき勝利を得るが、それはほんの一時にすぎない。彼らの闘争の真の成果は、直接の結果にはなく、労働者の団結がますます拡大することにある」(カール・マルクス)。最賃裁判Q&A10AQ6「裁判で負けたらどうする」第3次提訴行動


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