電機大企業による止まることがないリストラに反撃してくための交流集会が7月11日に開催され、リモートでの参加も含め43人が集いました。
テレワークの実態
米田・電機情報ユニオン執行委員長は基調報告で、「コロナ禍においても、個々人を狙い撃ちしたリストラが、目に見えない形で進められている」と指摘。同時に、労働者から電機情報ユニオンが頼られ、交渉相手の企業担当者から「社内労組からは何も聞いていない。なぜ電機情報ユニオンに相談に行くのか」と聞かれるほど、闘いの砦としての役割を果たしていることが述べられました。
そして、「国際労働基準や、運動によって勝ちとってきた行政の通達などを活かすことで、雇用・生活・権利を守ることができる」と強調しました。
日立や東芝、NEC、富士通など12の職場から、現状や課題、闘いなどが報告されました。NEC労働者からは、コロナ禍において急速に広がっているテレワークの実態調査について報告があり、「通勤が無くなり楽になった」、「感染予防になった」など良い面とともに、「画面から離れる時間が少なくなり、仕事ができるので無理して残業してしまう」、「仕事ぶりが見えない分、成果だけで評価される」、「画面が小さく疲れる、生産性が落ちる」などの課題や不安の声も寄せられていると紹介しました。
退職届を撤回させた
日立の労働者は、「通勤費を不正に受給していた」とされ、退職届を提出するまで帰宅させないと強制的に「自己都合退職」に追い込まれた問題について、退職届の撤回を求めユニオン神奈川支部とともに、団体交渉や労働局への個別紛争解決の申請を行うなど運動するなかで、会社側が撤回の申し出を受理し職場に復帰したことを報告。
また、発達障害のある労働者は、「企業から不当な退職勧奨を受けるなかで自殺まで考えたが、電機情報ユニオンに出会い職場に残ることができている」と話しました。
今後はテレワークの推進などで、新たな労働強化やリストラが行われることが考えられることから、さらにとりくみを強めていくことを確認しました。