参議院選挙でも大きくブラック企業の問題がとりあげられていましたが、神奈川労連の労働相談でも、同様の相談が労働者から寄せられています。
某和食料理店(本社京都)に、昨年の春の新卒で営業職の幹部候補として入社した、20代の正社員女性から、「朝10時の店の開店準備から閉店後の清掃・事務作業など23時すぎまで拘束され、週6日、78時間、一ケ月312時間を超える長時間過重労働でもう限界です」と相談が寄せられました。相談の要求はどうやって職場を辞めることができるか、一日も早く辞めたい、抜け出せる方法を聞きたいというもの。
以前から、体力的に持たないから退職したいと本社と上司に相談していましたが、そのたびに「死ぬ気で頑張ってください」と激を飛ばされるだけでした。同期で幹部候補として入社した3分の1はもう退職しています。賃金などの労働条件は、基本給18万円、役割給2万円、住宅手当・地域手当が各1万円の約23万円程度で、ボーナスなし。残業代ゼロ(役割手当に含むとされている)。タイムカードもありません。お昼の食事休憩もなく、時間給に計算すると最低賃金を下回る完全に違法な働かされ方です。
心も体もズタズタ、体の疲れがたまりもう働くこともできず、闘う力もありません。そこで、精神内科の診断書をとったうえ、退職届を店長にどう渡すのかの相談をしました。本人は、残業代も何もいらない、辞められるだけでよいと言っていましたが、会社都合の退職にさせ、今後、残業代の未払いの請求、労災申請も進めるところです。このようなブラック企業の放置は許されません。