8月6日、神奈川地方最低賃金審議会は、今年度の最賃の改定について、中央最賃審議会の「目安」通りの27円引き上げて『時間額983円』とする答申を出しました。
生計費を確保していない
神奈川労連は「答申」に対し、「労働者の生計費を確保していない『貧困最賃』であること」、「諸外国に比べ異常に低い額であること」、「地方間の格差を広げること」などを理由に異議申し出を行いましたが、却下され10月1日から答申通りの時間額983円が適用されることになります。
協同が広がった行動
最低賃金の改定審議が本格化する8月2日には労働局前で「あげろ!最低賃金 座り込み行動」を行いました。
猛暑のなか、神奈川労連参加の労働組合だけでなく、この行動に初めて神奈川県労働組合共闘会議や全国一般労働組合全国協議会神奈川からも7人が参加し、協同の輪が広がりました。約60人が休暇を取ったり、仕事の合間の時間を使って座り込みました。
3食分をもって出勤
昼休み集会では、最低賃金裁判の元原告が発言。高速道路の料金所で働く元原告の女性は、「最低賃金で働く労働者の生活の厳しさは体験している。今は月給制の仕事になったが、低水準の賃金で1日24・5時間の拘束時間という厳しい働き方。10時間の休憩時間はあっても事業所内から1歩も外に出てはいけない規則があるため、コンビニに買い物にも行けない。そのため3食分の食事をもって出勤しなければならず、10時間の休憩時間のうち仮眠は交替制のうえ、その時間が一定していないため身体のサイクルが対応できず、せいぜい3時間ほどしか仮眠できない。最低賃金が1500円になったら、月給制で働く労働者にも影響があるので、大幅な引き上げを求めたい」と発言し、参加者から大きな共感の拍手が送られました。
職場でワッペン行動
また、ユーコープ労働組合では、座り込み行動にあわせて、「最賃ワッペンアピール行動」を提起し、かながわ・しずおか・やまなしの子会社を含む全業態の正規・パート労組員2586人が参加しました。
分会ではユニフォームにワッペンを貼るだけでなく、さまざまな工夫をしてアピールをしました。
国の合庁前行動には約60人が参加し、最賃引き上げを訴えた