相模原市内の金属関係の職場(従業員10人)で営業事務についてきたAさんは、3月8日社長から呼び出され、「3月31日で辞めてくれ」「4月1日からアルバイトで働いてくれ、退職金を今月末に振り込むから」と突然通告されました。
社長は、「1期から3期で490万円の赤字だ。会社がやっていけない、頼むからやめてくれ」「会社が立ち直ったら、社員に戻すから」と、会社が大変だと強調。その上、「あなたには、夫の給料があるだろう」といわれ、定年まで5年は働けると思っていたAさんは、びっくりしてしまいました。さっそく地元の相模地域合同労組のメンバーと話を聞きました。
最初のうちAさんは、この先の不安を吐露し、「家族とも相談したのだけど、会社がつぶれたらこまるし…」「退職することにしたい、アルバイト(パート)でもしょうがない」と弱気でした。
Aさんの話を聞いた組合員が、会社が大変と言っても、「なぜAさんが辞めなければいけないの、整理解雇の4要件をみたしていない」、「アルバイト(パート)だと契約期間を定めがあると、会社の都合で契約更新しないと言われることも」「16年も正社員で働いてきたのに、ひどいね」と、各組合員が、「あなたが悪い事ない、会社の問題だ、だから頑張って残った方が良い」「夫いるからと解雇するのは男女雇用機会均等法違反ね」、ある組合員も40代でも10社受けても面接もおぼつかない厳しい就職難の話も出されました。
Aさんは、みんなの話を聞いて、ようやく、自分の置かれている状況が飲み込めたようで、とにかく会社に働き続けたい意思を再度主張することになりました。その上で、労働組合と再度相談しようと帰って行きました。その後、会社と話しあい「正社員のまま残れることになりました」と喜びの連絡が寄せられました。