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2017年2月2日

「介護保険のいまと未来を考える」第8回つどいに約200人が参加

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1月22日、「介護保険のいまと未来を考えるつどい」が開催され、会場いっぱいの194人が参加しました。主催は、県社会保障推進協議会の加盟団体と労働組合、介護事業者などでつくる実行委員会でした。

好評だった講演

 学習講演では、加藤久美さん(千葉民医連事務局長)が、この間の介護保険制度の変遷と今後の改定の中身をわかりやすく説明しました。

 厚労省よりも財務省の意見が強く出され、予算を削って制度の持続化をめざすことが目標になっていること、利用者の実態や事業者・従事者の想いを無視した改悪が行われること、などを詳しく明らかにし、「より良い介護保障をめざしてともにとりくみましよう」と呼びかけがありました。

「行政のも何回か聞いたがよくわからなかった。加藤さんの話は、利用者・介護者・事業者の立場からの話しで良く理解できた」などの感想が寄せられ、アンケートでは、9割の方が「良かった」、86%の方が「理解できた」と回答しました。

実態と問題点を告発

 川崎医療生協の疋田勝さんは、川崎市の地域包括ケアシステムが、国がモデル地域に位置づけ、「自助」と「共助」の押しつけを進めていること。社会保障としての介護、「公助」からはじめる無差別平等の地域包括ケアへの転換を訴えました。

 介護事業所「こみゅにてぃ」の工藤秀雄さんは、介護事業所の厳しい状況を赤裸々に報告。「適正な介護報酬が得られる環境がない限り、担い手を確保することができない」と訴えました。

 ユーコープ労組の組合員でもある、登録型ヘルパーの中村道子さんは、拘束時間に対し、実際の仕事時間が少なく、人材確保のネックになっていること。制度改正の度に影響を受け、ヘルパーが振り回されていることを訴えました。

 その後、フロアーから7人の方が発言し、憲法25条にもとづいた「介護の社会化」実現のための運動を呼びかけたアピールを採択して終了しました。

貯蓄と体力を削って

 つどいには、介護事業者・管理者13人、介護(ヘルパー)労働者22人、介護利用者・家族6人、介護関係者11人と介護関係で52人が参加しました。また、7つの介護事業所からの参加があり、労働組合からも57人が参加しました。

 全体を通じて、「実際の現場での問題が聞けて良かった」、「自助から始めろなど、とんでもないことです。要支援の母の援助でも大変です。少ない貯蓄と体力を削って介護する。私たち夫婦がやがて介護を必要とする年令になった時を想像すると、憲法13条や25条とは無縁になると感じます」などの感想がありました。

 介護制度の改悪を許さず、「笑顔」と「希望」が見える介護制度にしていくためには、利用者と家族、事業者、労働者が共に手を携えた運動が必要です。そうした運動への足がかりとなるつどいでした。

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