土砂降りに負けず
土砂降りの雨となった7月15日、年金者組合県本部は「かながわ年金裁判提訴1周年集会」を開催し、会場満杯の約250人が参加しました。
年金を減額したことは憲法に違反するとして、国を相手に減額の取り消しと損害賠償などを求めたのが年金裁判。原告は県内の年金受給者255人です。
国内にはお金がある
集会では、山家悠紀夫さんが、財源問題を中心に社会保障のあり方について講演。「財源がないから社会保障を削るというのは根本的な誤り」と、安倍内閣の社会保障削減方針を批判したうえで、「社会保障の財源は調達可能」と強調しました。
基本的条件として、①日本の国民負担率が欧州諸国に比べ極めて低いこと、②日本政府にはお金がないが、日本国内にはお金が余っていることを指摘。
そして財源として消費税増税ではなく、「まずは、年金積立期の活用や、国債の発行で一時的な資金を確保する。次いで、軍事費や不要な支出を削減し、大企業や富裕層に応分の負担を求めて恒久的な財源をつくることはできる」と展望を示しました。
子や孫のために
提訴から1年が経過するにもかかわらず、国の『横浜地裁で裁判を受けさせない』という移送問題があり、審理は始まっていません。
移送問題は最高裁に判断を求める状況になっており、憲法で保障された裁判権を保障する闘いになっています。
加藤原告団団長は、病気や経済的理由で、東京の裁判になれば大変苦しくなる現状を話し、「苦しいときもあると思いますが、心ひとつに闘い抜きましょう」と訴えました。
また、小田原の原告は「病気があって、判決までは生きていられないと思う。しかし、未来の子どもや孫のために、がんばっていきたい」と発言しました。 25条共闘でともに闘う、生存権裁判と最賃裁判の原告も連帯の発言をしました。
当面の移送問題での最高裁宣伝要請行動や、財政を確保する行動提起が行われ、アピールを採択。最後に全員合唱で意気高く集会を終わりました。