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2016年5月1日

神奈川フィル不当解雇事件「画期的な勝利和解」

 神奈川フィルハーモニー管弦楽団で、コントラバス奏者であった布施木さんと杉本さんが、労働組合を嫌悪する理事会から、不当に解雇された事件について、4月8日、中央労働委員会で勝利和解しました。

308-2

ホームページに掲載

 和解の概要は、

  1. 楽団は不当労働行為と紛争の長期化について遺憾の意を表明する
  2. 楽団は解雇を撤回する
  3. 楽団は解決金を支払う
  4. 2人は和解後合意退職する

というものです。

 あわせて和解内容について、神奈川フィルのホームページに掲載することも確認されました。

 2人の職場復帰とはなりませんでしたが、最終的に勝利判決を獲得しても、2人の年齢から実質的職場復帰ができない可能性が高いこと、2人の音楽家としての今後の人生を鑑みたこと、争議の長期化によって神奈川フィルの楽団員をはじめ多くの音楽関係者に悪影響を及ぼすこと、などを考慮し早期決着を優先して和解を決断しました。

 同時に

  1. 楽団の不当労働行為を認めさせ、正常な神奈川フィルの運営に道筋をつけたこと
  2. 2人の音楽家としての対外的な名誉を回復
  3. 経済的損失を回復する解決金の支払い

という和解内容は水準が高く、画期的な勝利和解と評価できるものです。

感謝の気持ちでいっぱい

 2人の言葉を紹介します。

 「皆様の支援がなければ勝利和解はできなかったでしょう。感謝の気持ちでいっぱいです。解雇闘争は終結しましたが、神奈川フィルを民主化する運動は終わっていません。今後ともご支援をお願いします」(布施木さん)

 「県労委でも勝ち、地裁でも勝ちながら、職場復帰できなかったことは残念です。支援してくださった皆様の疑問の残るところではありますが、実際にはこれが最良ではなくとも、より良い方法ではなかったかと、私は思っています。
 県公務公共一般の役員として、これからも労使交渉を通じて、神奈川フィルの運営の健全化、楽員の賃金待遇の改善にむけた運動の先頭に立っていきたいと思います」
(杉本さん)

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