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労働相談コラム

2016年4月1日

残業手当の請求

プラスチック製品の配送をしていたドライバーからの相談です。

 横浜の会社に朝6時に自分のバイクに乗って出勤し、会社からトラックに乗って得意先に7時に到着し、製品を載せて配送し、夕方の6時前後に会社に戻っていました。会社に戻ってから書類の作成などで一~二時間くらい残業をしていたといいます。休憩時間は12時から一時間となっていましたが、忙しいので昼食もとらずに運転していました。

 勤務時間は8時から夕方5時となっていましたが、会社は残業手当を朝の7時から8時までの一時間と、夕方の5時から会社に戻った時間までしか払っていませんでした。

朝の6時からの分と、休憩時間の一時間分、会社に帰ってからの一~二時間の分を請求できるでしょうかとの質問です。

 朝の6時からの分は明らかに労働時間であり請求できます。採用されるときに7時から業務開始で了解してほしいと言われていましたが、そのような約束があったとしても、会社は手当を支給する義務を免除されません。

昼休みについてはどうでしょうか。時刻ごとに車の走行状態がわかるタコグラフ(運行記録)はトラックには装備されていなかったそうです。客観的な記録がないため支給は難しそうです。

 会社に戻った以降の残業については何の記録もありません。本人が帰宅時に妻にメールで連絡をしていたので、その送信時刻はスマホに残っていると言っていますが、メールの記録ではどこから、どの時点で送信したかは確認できず、残業時間の確認は難しそうです。

 残業手当などの請求の場合、客観的な記録がとても重要です。

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