声なき仲間のためにも私はあきらめない 非正規切りとたたかう4人
大企業の「非正規切り」に対する争議が始まってから約2年が経ちました。しかし大企業は未だにその責任を果していません。こうしたなか、自らの争議とあわせて非正規で働く仲間の権利を守るためにあきらめずに闘い続ける非正規争議の仲間に闘いについての思いや決意を語ってもらいました。
-この2年闘ってきて学んだことや、感じたことは?
露木
それまで組合なんて考えたこともなかったですしまさか自分がこんな風に人前で話すなんて想像もしてなかった。それと、自分がいかに無知であったかも知りました。
土屋
争議になるまで派遣法なんて全然知らなかったけどこの派遣という働き方は全く実態にあってない。闘ってみてそのおかしさを改めて知りました。それと、働くことによって社会との接点を持つことの大切さもわかりました。普通に働くことがこんなに尊いものなのかと
いま感じています。
佐藤
自分も派遣法みたいなおかしな法律に対して怒りを感じます。派遣法は改正ではなく、なくしたいです。自分にも子どもがいますが
次の世代に残したくないですね。
渡邉
仕事を終えて帰り際にいきなり解雇通告をされたときの怒りはいまも消えません。いま考えると、会社が誠意をもってせめてルールを守ってくれさえすればこんな風にはなっていなかったと思います。
-闘いの力になっているものは?
佐藤
支援の力は大きいです。困ったときに、こんなにバックアップしてもらったことはいままでにないです。いまは物質的には貧困だけど「心は豊か」です。
露木
挫けそうなときでも自分のことように心配してくれる人たちがいてくれるので励みになります。それに、家のことも手を抜けないしへこんでいる余裕なんてないです主婦の強みですかね。(笑い)
土屋
まわりの支援には、私もすごく支えられています。それと、ユーザーと株主から文句がなければ何をやってもいいという日産の姿勢は許せない。この悔しさはバネになってます。
露木
私も資生堂とアンフィニに対してはとにかく謝罪させたい。これはお金の問題じゃない。責任とプライドをもって働いてきたのにそれを切り捨てられた怒りは強いです。
-いまだからこそ訴えたいことは?
土屋
他の非正規労働者にもっと知ってほしい。
露木
非正規労働者のなかにも自分には関係がないと思っている人が多いと思います。現に自分もそうだったし。
佐藤
自分もそう思うし、せめて、労働者の基本的な権利は学校で教えるべきだと思います。
渡邉
まだ声をあげていない非正規の人たちに対してもっと呼びかけたい。そう思いながらいつも宣伝をしています。自分たちのような厳しい闘いをしなくてもいいようにしたいです。自分たちが突破すればそれに続く人たちがでてくると思います。なので、自分は争議が終わっても
地域労組の活動はずっと続けていくつもりです。
-今年の抱負は?
土屋
先が見えないつらさは確かにあるけどこれ以上自分を否定されたくない。裁判では証人尋問がおこなわれる予定ですがゴーンを証人尋問に出させたい。早く勝って派遣法改正のステップにさせたいです。
佐藤
相手が相手なので、長期戦になると思いますが倒れても、ただでは起き上がれないです。昨年は体調を崩して休んでしまったので
今年は運動に復帰してがんばります。
露木
派遣先に雇用を求めるというカベは厚いです。でも、18000筆以上集まった署名の思いを直接社長に届けてカベを崩したいです。
渡邉
JFEとの話し合いが始まっているのでそれをきっかけに早期解決したいです。そして、JFEのマークを胸につけて職場に戻りたい
それだけです。