11月9日、第22回裁判が開かれ、提訴から4年4か月にわたる最賃裁判は結審しました。当日、原告は14人が参加し、傍聴支援は北海道、東京、栃木、千葉、全労連や生協労連中央からも含め、約160人が詰め掛け傍聴席は満杯となりました。
原告側弁護団は、弁論を総括した102ページにもおよぶ最終準備書面を提出し、法廷で5人の弁護士が意見陳述を行いました。これに対し被告国からは、27ページの最終準備書面が出されましたが、大半は「門前払いしろ」という主張のみでした。
注目の判決は来年2月24日13時45分に決定。神奈川労連では、勝利判決にむけて「公正判決を求めるはがき・署名」に全力でとりくみます。
デモ行進後の報告集会では、原告が自らの置かれた状況を語り、「今の私たちの置かれている状態は自己責任の結果ではない。国の異常な制度の結果である。これを放置するのではなく一刻も早く救済してほしい」、「裁判所が歴史的画期的な判決を下してほしい」と口々に訴えました。
影響率は驚きの19・2%
10月18日から改定された神奈川最低賃金(887円から905円に18円アップ)により、賃金が引上げられることになる労働者の割合である影響率が19・2%にも上ることがわかりました。
神奈川県内で最低賃金の対象となる約300万人の労働者のうち、約60万人の賃金が上がることになります。いかに多くの労働者が最賃ぎりぎりで働いているかを示すものでもあります。
一昨年も同じ18円アップで影響率は17%で全国一でしたから、神奈川県が全国でもとも多く最低賃金ぎりぎりで働き、生きる労働者が多いことを物語るものです。最賃が1000円以上になれば、当然100万人以上の県内労働者の賃金引上げになります。
最低賃金の引上げのインパクトは、まさに社会的賃上げそのものであり、4割にも及ぶ非正規低処遇の労働者の直接的処遇改善に及ぶ巨大なものです。