定期大会では、24人の代議員・特別代議員から発言がありました。テーマ別に発言の要旨などを紹介します。
組織を強く大きくしよう
医労連の古岡代議員は、1年半に8つの新しい組合を結成した特徴を報告。以前に労働組合があった職場での新しい仲間による結成や、労働組合のある職場との業務上の交流があったことで結成につながったことを紹介しました。また職場内での拡大では、「県病院労組では、市大病院労組の経験を学んでとりくみ、拡大数を大きく増やした」と成果を語りました。
建交労の高橋代議員は、ヤマト運輸でのパート労働者や業務委託労働者の闘いと成果を紹介しながら、11月からフリーランス新法が施行され300万人近くが対象となるなかで、組織化をはかるためにとりくみを具体化するよう要望。
横浜労連の中野代議員は東海大学での組織化のとりくみを報告。ストを実施するなかで他の大学でも組合が結成されるなど成果が出ており、自らの職場で組織を大きくする決意が述べられました。
JMITUの長谷川代議員は、率直に拡大の困難さも語りながら、1人職場での要求前進を力に対象職場を訪問してのとりくみを進めることを報告。
ユーコー労組の松尾代議員も新しい大型物流施設での組織化のとりくみを紹介しました。
全国一般の荒井代議員は、幼稚園の閉園闘争から新しい組合を結成し、閉園方針を変えさせる成果を実現していることを発言しました。
全神奈川地域労組協議会の掛水特別代議員は、各地域労組が相談からの組織化に奮闘し、学習会や交流企画などもとりくんで組織強化をはかっていると発言。
建設労連の菱沼代議員は、横のつながりと対話で学び行動する青年部の活動について報告し、青年部強化にむけた協力を呼びかけました。
大幅な賃上げを勝ちとろう
建設労連の今井代議員は、賃金引上げ・処遇改善をめざして国会請願署名をとりくみ、目標を上回る数を集約し採択も実現したことを紹介したうえで、運動で要求を実現してくことの重要性を強調しました。
港湾労組の戸倉代議員は、不誠実な春闘回答を繰り返す使用者に対しストライキも構え一定の決着をはかったとりくみを紹介し、「正常な労使関係を築いていく」ことの大事さを述べました。
生協労連・松尾代議員は、年末一時金闘争において昨年12月にユーコープ労組として初めてのストライキを実施し、前進を勝ちとったこと、24春闘にも影響して、正規職員の満額のベア回答を得ただけでなく、子会社や関連会社にも波及して要求が前進したと教訓を明らかにしました。
全国一般・荒井代議員は、地本の役員も団交に参加し支援するなかで、小さな職場でも3万円の賃上げを勝ちとった成果を報告しました。
自治労連の向井代議員は、人事院勧告を受けて自治体での賃金闘争に奮闘する決意を述べました。
横浜労連の平井代議員からは、神奈川労連の機関紙の紙面を減らすことについて、地域の加盟組合である機関紙印刷所労組への配慮の要望が出されました。
安全・安心な職場をつくろう
生協労連の加藤代議員は、ユーコープの職場でハラスメントを原因とした自死があったことを報告し、「労働組合としてハラスメントのない職場づくりを進める」強い決意が述べられるとともに、神奈川労連としてもとりくみを具体化するよう要望しました。
県国公の渡邉代議員は、職場で相談を受けるなかでハラスメントや差別のない職場の必要性を感じるとともに、労働組合で対話と学びあいができる重要性を経験から報告。また、非正規労働者の「3年公募」を撤回させた大きな成果を述べました。
女性センターの三井特別代議員は、ハラスメントやLGBTQについて学んできた活動を報告し、全労連のジェンダー平等パンフを使って学習ととりくみを進めることを呼びかけました。
電機情報ユニオンの村田代議員は、差別によって65歳で雇止めを強行し、労働組合との団体交渉も拒否している日立に対し、人権侵害の問題として闘っていると述べ支援を訴えました。
福祉保育労の加川代議員は、長い闘いが続いている緑陽苑分会の争議について、経過を報告するとともに、一日も早く争議を終結させ正常な労使関係を築いていく方向を述べました。
人権尊重の公共と政治の実現
私教連の水谷代議員は、生徒が急減するなかでの私学の状況や先生が足りない現場、補助金によって差別がうまれる実態、経済的理由の中退者の増加などを紹介し、私学助成のとりくみを進めるとともに、少子化に歯止めをかけるためにも教育無償化の実現をめざすと訴えました。
自治労連の園田代議員は、公立保育園の民営化や調理員の委託業務化などの現状を告発し、安全安心な保育を実現するために保育士を増やす必要があると強調。また、IT化などにともない、公立保育園に民間企業が入ってくることへの危惧を述べました。
自治労連の向井代議員は、神奈川県政について「新自由主義の施策が進められている」と批判し、県立病院の独法化などについて報告。
年金者組合の伍代議員は、年金学校や年金相談会、加齢性難聴の補助の実現などのとりくみを紹介。現役世代も安心できる年金制度の実現を訴え署名への協力を呼びかけました。
横三労連の田中代議員は、横三労連の宣伝行動や学習のとりくみなど活動を報告するとともに、自らの職場においてマイナ保険証により長蛇の列ができるなど困難をもたらしている実態を報告。
自交総連の梅木代議員はライドシェアについて、タクシードライバーが増えてきており、必要がないことを強調。神奈川県の実証実験ではほとんど利用がない状況を紹介し、反対してとりくむ決意を述べました。
川崎労連の児玉代議員は、川崎で起こったプール水流出での個人への賠償問題について川崎労連のとりくみを報告し、「同様の問題はだれにでも起こりえること。集団的に闘う必要がある」と強調。
西湘労連の伊藤代議員は、小田原市長選挙において候補者からアンケートをとり、市職員に配布するなどの労働組合としての行動を紹介し、政治の転換をはかる経験を述べました。