神奈川労連女性センターは昨年から平和学習のフィールドワークを企画しています。今年は32人が参加し、明治大学平和教育登戸研究所資料館を訪ね、資料館の展示やキャンパス敷地内にある遺構など詳しくガイドの方から説明を受けました。
ヒロポンを与え
登戸研究所は1937年に、陸軍科学研究所登戸実験場として開設されました。当初は電波兵器や無線機などの秘密戦兵器を開発する施設でしたが、2年後には毒物や生物兵器を扱うようになりました。
さらには風船爆弾の製造も始めました。製造には女子挺身隊と呼ばれた女子学生が動員され、和紙とこんにゃく糊で貼り合わせたものを作らされていました。驚いたことに、眠気をさますためにヒロポンを与えながら作業をさせていたということでした。未来ある学生がこのように戦争へ加担していくのだと思うと本当に恐ろしくなりました。
登戸研究所では、人を殺す兵器を普通の市民が会社に行くかのように毎日通い、そこで戦争加害者として軍事に協力しており、その事実は長く戦中戦後も口外することは許されませんでした。
今回の学習で、戦争の実相を知り、二度と同じようなことが繰り返されないように、私たちができることは何かを考える機会となりました。