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2024年7月1日

【建設アスベスト訴訟・第2陣高裁差戻し審】メーカーを利する不当判決

2-01_406号

 建設アスベスト神奈川2陣訴訟は、一昨年6月に最高裁判決が出され、基本的に終結しています。
 一人の被災者について、主に従事していた建物の解体作業での救済は認められませんでしたが、築炉作業(工場などの炉をつくる作業など)に従事していた期間があり、その作業でのメーカー責任を争点として、高裁に差し戻して審理が行われていました。
 5月29日に東京高裁第23民事部(館内比佐志裁判長)は、原告の損害賠償請求を棄却する不当な判決を出しました。

亡くなった後に

 原告本人は最高裁判決の後にお亡くなりになり、遺族が引き継いでいました。
 こうしたなかで、被告メーカーであるニチアスとA&Aは、差戻審で新たに築炉に使用する保温材の細かな特徴や使用状況についての主張を行い、高裁がこの主張を認め「使用する頻度が高かったということは困難」として、不当な判断をしたものです。
 本人が亡くなり、当時の状況について反論できないなかで、一方的にメーカーの主張を認めることは許されません。また、この間メーカーは最高裁で断罪されながら、全面解決を拒否していますが、こうした不当な対応を助長させ、メーカーを利する判決と言わざるを得ません。

パネル展を開催

 今回の不当判決で、メーカーの責任を認めた大きな判決の流れが変わるわけではありませんが、「すべての被災者の救済」にむけて、闘いを強めていく必要があります。
 横浜地裁では第3陣・4陣の原告が、メーカーに責任をとらせるための裁判を闘っています。さらなる支援を呼びかけます。
 7月28日には、広くアスベスト被害について知ってもらうためのパネル展を横浜そごう前の広場で開催します。ぜひ来場ください。

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