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2011年3月14日

社会保障のために消費税の増税が必要って本当?-2

■輸出大企業優遇となる消費税の性格

企業が納税する消費税は
〔[納税する消費税額]=[売上にかかる消費税額]―[仕入にかかる消費税額]〕となります

海外には日本の消費税は及びません
よって、輸出企業は売上(輸出先)にかかる消費税は「ゼロ」となります

それでいながら
仕入れにかかる消費税については
支払ったものと見なされますので
先ほどの公式からすると
納税する消費税はマイナスとなります

納税額がマイナスということは
税金を払いすぎということになるので
その分税金が還付されます

これが、輸出大企業が優遇されるという
消費税の実態です
しかも、大企業は下請けイジメで
仕入れ経費を削減しているにも関わらずです

現行税率でも07年分の上位10社の還付額は
合計1.5兆円に及び
税率が上がれば還付額も増える
輸出大企業優遇の構造です

輸出大企業が消費税増税を推進する一つの理由です

いっぽう小零細企業では
100円の商品を、5%の消費税率を掛けて
105円で販売したいところを
営業努力で消費税を取らずに100円で販売します

しかし「売上には消費税が含まれる」と形式的に解釈されるため
100円で売った場合は
本体価格が約95円で消費税が約5円とみなされ
事業者は取ってもいない消費税を納めさせられます

消費税とは、消費税を転嫁できない
小零細事業者や営業努力、取引の実態を認めない形式的な税制です

また、労働者の賃金は
仕入れにかかる消費税として該当しませんが
業務請負などの外注費であれば
仕入にかかる消費税として認められるため
これまた先ほどの公式からすると納税額が減ります

大企業が直接雇用をおこなわない要因が
ここにもあるのです

消費税は「雇用破壊税」という
重大な問題をはらんでいる税制です

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