県社保協は6月17日に総会を開催し、26団体53人(うちオンライン18人)が参加しました。
新年度の活動方針の大きなポイントは5つです。
- 健康保険証廃止はやめろの運動
- 介護制度の改悪反対の運動
- 秋に全33市町村の国保課との懇談を実現
- 社会保障改善運動の新たな活動家育成をめざし、「かながわ社会保障入門講座」を開始
- 地域の社会保障運動の砦、「地域社保協」の「強化・拡大」をすすめる。
文化的水準とは
総会の学習講演として、河合克義・明治学院大学名誉教授より、「国民生活の実態と全世代型社会保障改革の問題点」と題して話して頂きました。
「憲法25条では、『すべて国民は、健康で文化的な最低限の生活を営む権利を有する』とあるが、文化的水準について追求されていない」、「健康・文化・最低限の3要素の総合的保障を実現する視点での運動が必要」と指摘。
また、「日本では、生活保護利用者の多くが高齢者だが、ヨーロッパでは最低保障年金が高く、年金者に生活保護利用者はいない」、「働いている高齢者が多いというのが日本の実態だ」とこの間の調査に基づいて現状を批判しました。
そして、「国民生活の実態・現状を明らかにし、それに基づいて論議することが求められる」、「7月から『高齢者の仕事と生活に関する実態調査』を実施する。みなさんに協力をお願いしたい」と呼びかけました。
9人が討論・発言
根本隆事務局長が、活動報告・議案提案を行い、討論では9人が発言しました。
「18歳まで小児医療費助成を引き上げる議会請願をとりくんだ」(茅ヶ崎社保協)、「最低保障年金と住宅保障制度のとりくみが必要」(生健会)、「駅の無人化の視察・要請のとりくみと横浜市の障害者支援サービスの改善要求」(障神奈連)、「川崎市のぜん息患者の医療費助成打ち切りに反対するとりくみ」(川崎社保協)、「75歳以上医療費2割化の患者アンケートで14%が受診控えあると回答。マイナ保険証化はトラブル続出。保険証廃止は撤回させる」(保険医協会)、「介護保険利用料2割負担化のアンケートで利用者・家族に大きな負担が明らか」(民医連)などの発言がありました。
討論のまとめで、根本事務局長は、「岸田政権の大軍拡・大増税・社会保障削減政策に、地域と職場から実態と要求にもとづいた運動で対抗していくことが重要。自治体とも連携して、『人権としての社会保障確立』にむけた運動をすすめよう」と強調しました。議案や役員体制が確認され、閉会しました。