神奈川労連・最賃闘争委員会では、最低賃金の大幅引き上げを実現するため、「FIGHT FOR 1500神奈川実行委員会」を結成し、さまざまな立場の労働組合や団体・個人とともに「最低賃金1500円」実現の一致点で運動を進めています。
労使それぞれの課題
最低賃金の引き上げは、賃金が上がらない日本経済にとって必要不可欠であるとともに、労働者と使用者が共闘してとりくむべき課題であるという認識のもと、3月4日に最低賃金の大幅引き上げをめざす「労使研弁シンポジウム」を開催しました。
最低賃金の大幅引き上げと、全国一律最低制度の実現には、労働者・使用者それぞれにさまざまな課題があります。
ユーコープ労働組合の星めぐみさんが労働者の立場から、全商連・神奈川県商工団体連合会の富塚昇さんが使用者の立場から、それぞれ課題や実態報告を行いました。
研究者と弁護士からも
これを受けて、研究者として、労働総研賃金・最低賃金問題研究部会長の山縣宏寿さんが、また弁護士の立場から、神奈川弁護士会の貧困問題対策本部・反貧困ネットワークのメンバーである飯田伸一さんが、発言・報告。
会場も含めたディスカッションによって、最賃大幅引き上げと全国一律制度の実現にむけて、課題を克服する道筋や展望を議論しました。
労働者・使用者・研究者・弁護士など立場を超えて、共闘できるという展望も示すことのできたシンポジウムとなりました。
最後に、実行委員会から、このシンポジウムを足掛かりとした署名や学習など3つのアクションを提起しました。
学生も参加
シンポジウムには専修大学の学生36人も含め102人が参加しました。
感想では、「最低賃金を引き上げても雇用は減少せず、むしろ増加し、最低賃金が1500円になった結果、経済にプラスになるということが知られていない」、「労働者と使用者が同じ場所で意見交換できる場は他にない。中小企業の中でもその規模や業種によって大きな格差があることを知った」、「それぞれの立場の課題や要求の根拠がわかりやすく話され、意見交換することで深められた」などが寄せられました。
シンポジウムはYoutubeで視聴することができます。