三菱電機で働く女性労働者が、同じ職場の労働者から受けたセクハラを告発したことを契機に、十数年にわたってハラスメントの被害を受けたうえ、鎌倉事業所の一角で、事実上「監禁」されていた問題が明らかになっています。
女性は、企業内の労働組合役員にも相談しましたが、逆にハラスメントを正当化するような暴言をはかれ相手にされず、精神的な病を発症するまで追い込まれました。支援してくれた方から電機情報ユニオンを紹介され、職場復帰にむけたとりくみが始まっています。
トイレ時間を監視
事業所のある地域で運動と支援を広げるため、4月16日に集会が開催され、鎌倉労連などから40人超が参加しました。
電機情報ユニオンの米田委員長は、「よく生きてたどり着いてくれたというのが最初の率直な思いだった」と述べたうえで、女性が受けた人権侵害について報告。
「監禁部屋」の写真を映し出しながら、複数のカメラで監視されていたこと、当該の方も含め女性労働者のトイレの時間がチェックされ、「1日15分」を超えると懲戒処分されるという人権侵害が行われていたことを告発しました。
三菱のOBも発言
参加者からは、「私は三菱のOB。だんだん職場がギスギスしていき、1分単位での時間管理が行われ、当時からトイレ時間も注意されていた」、「三菱鎌電では、解雇事件を闘ったことがあり、地域から昼休みデモなども行い職場復帰を勝ちとった経験がある。活かしていきたい」などの発言がありました。
団体交渉での会社の対応の質問も出され、「会社は謝罪していないし、ハラスメントの事実も認めていない」と不当な対応も明らかになりました。
最後に当事者である女性労働者は、自らが受けたハラスメントの実態などを生々しく話し、ハラスメントを禁止する法律の制定や職場復帰にむけた支援を訴えました。
電機情報ユニオンでは、女性の闘いを支援していく体制について相談し、具体化をはかることにしています。