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2022年3月6日

福島原発事故から11年・アピール宣伝

 

JR桜木町駅前広場

2022年3月11日(金)12:10~12:50


ふくしま復興共同センター「福島からのメッセージ」

原発事故から11年「福島からのメッセージ」

海洋放出の撤回、原発ゼロ基本法の再提出と審議を!

東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から11年を迎えます。

いまだにふるさとに帰れない人は約8万3千人(「2011年3月11日」比)にものぼります。また、過酷な避難生活の中で亡くなる震災・原発事故関連死は2,331人(直接死1,606人)と増え続けています(福島県発表2022年2月7日現在)。

廃炉のめども立たない中、政府は、汚染水の海洋放出、除染なき避難解除、避難者への医療・介護支援の縮小・廃止をすすめています。とりわけ、「ALPS処理水は安全」と強調したチラシを県・市町村教育委員会を通さず、全国の小中学校等に直接届けるやり方は、民主主義の根本に関わる問題であり、かつ政治の不当な介入です。

また東京電力も、賠償問題で国の示す和解拒否や農産物賠償への差別の持ち込み、地震計故障の放置やALPS除去フィルター破損を公表しないなど、加害者意識の欠如と隠ぺい体質は深刻さを増しています。

汚染水の海洋放出問題は、政府の方針決定後も県内59市町村のうち44議会が反対や方針の撤回、慎重な対応を求める意見書を可決し、さらに、県漁連をはじめ農林業、観光業団体からも強い反対や懸念の声が上がっています。また、海洋放出問題で態度を明らかにしない内堀県知事に対する批判も高まっています。地元新聞は、「もう一歩踏み込んで県民をはじめ国民的理解を得られなければ海洋放出は認められないという立場を打ち出す必要があるのではないか」(1月5日付「福島民報」論説)と指摘しています。

汚染水対策の切り札と言われた凍土遮水壁は、そもそも耐用年数が7年程度と言われ「仮設」的なものです。昨年8月には凍っているはずの壁の温度が13℃に上昇するなどトラブルが相次ぎ、現在も140トンの汚染水が毎日発生しており効果は限定的です。これに対して、昨年7月、地質学の専門家グループが抜本的な地下水対策の提案を行いました。提案は、政府の示すロードマップ30~40年にとどまらず100年程度を目安とする対策として、広域遮水壁と集水井の多重的対策で地下水の建屋流入を防止するというものです。私たちは、この提案を汚染水対策の新たな選択肢として、多くの県民に知らせる学習会に取り組むとともに、みやぎ生協・コープふくしまが呼びかける「アルプス処理水の海洋放出反対署名」に取り組んでいます。

全国的に取り組まれている原発事故避難者・被害者訴訟は、いわき避難者、福島生業、群馬、千葉、愛媛の5つの訴訟が最高裁で争われており、年内にも判決が示される状況です。5つの訴訟の原告・弁護団は、最高裁への「公正な判決を求める署名」に全力を挙げています。

復旧・復興・生活再建とは「一人ひとりの人権を回復すること」であり、「だれひとり取り残さないこと」です。私たちは、このスタンスで復興に取り組むとともに、あらためて原発ゼロ基本法の再提出と審議を求め、全国の原発ゼロの運動と連帯し奮闘する決意を申し上げ、福島からのメッセージとします。

2022年3月

ふくしま復興共同センター

代表委員 斎藤富春(福島県労連議長)

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