NECの子会社であるNECディスプレイソリューションズ(DS)から、伊草さんが不当解雇された事件の裁判が、9月21日に結審し、判決日が12月23日に指定されました。
根拠が破綻
過重な業務や上司からのハラスメントなどによって、入社2年目に伊草さんは適応障害を発症し、休業を強いられました。症状が治ったにもかかわらず、会社は医師と結託し、復職を認めず「休職期間満了」として、一方的に解雇したものです。
裁判においては、休業の理由となった適応障害は治っているため、会社は「発達障害がある」と復職を認めない理由を主張しましたが、専門医による診断で発達障害も否定されると、最後には「何らかの病気」と言い出し、完全に根拠が破綻しました。
解雇できるようになる
最終弁論では弁護団から、裁判の争点を整理する陳述が行われ、「根拠があいまいな『病気』を理由に休職させ、解雇に追い込む本事件が容認されれば、使用者は脱法的に、気に入らない労働者を解雇できるようになる」と厳しく指摘し、裁判所に毅然とした判断を求めました。
報告集会で原告の伊草さんは「勝利判決を勝ちとって、一刻も早く職場に復帰したい」と決意を述べました。