コロナ禍による経営への影響が労働者にも及び、解雇・雇止めや労働条件引き下げなどが起こっています。2度目の緊急事態宣言のもと、困難を抱えた労働者・市民の相談にのり、ともに解決をめざす相談会・食料支援がが県内各地でとりくまれています。
ベビーカーを伴って
県春闘共闘会議・神奈川労連主催の相談会・食料支援は、3月20日に東神奈川駅近くの神商連会館で開催しました。来場された方は10代から80代までの32人(男性15、女性17)。
事前に1万枚超を配布したチラシを見たり、駅頭での宣伝で知った方が大半。大学生やベビーカーに赤ちゃんを伴った家族なども食料支援を受けとっていきました。食料支援物資は組合員やフードバンクなどから寄付して頂き、また構成組織や組合員、市民からカンパが寄せられました。
様々な分野の相談員が28人待機し、10件の相談にチームを組んで対応しました。相談内容は、労働相談5件、生活保護活用4件、経営相談1件でした。
手持ち1000円
「ホテルでパートとして働いていたが、コロナの影響で昨年3月に解雇。安定した収入がなく当面の生活費が必要」、「海外勤務の就職が内定していたが、コロナでビザが取れず行けない。手持ち資金もほとんどなく、病気だが病院にも行けない」、「ネットカフェで生活していたが、2~3日前から駅・路上生活。手持ち金は1000円」など深刻な相談が寄せられ、週明けに生活保護申請に同行支援することを含めて対応しました。
SNSで発信した反響も大きく、事前に記者会見も行い、報道記事を見て支援の申し出があるなど、問題の「見える化」がはかられました。
共同を広げて
横浜市鶴見区では鶴見区社保協の主催で、3月28日に潮田公園で行われました。あいにくの天候でしたが、子連れや外国人の方なども含め、次々と支援を求める方が来場しました。
つながりを活かして様々な団体の協力を得て実施。事前に会場近隣の商店会に申し入れ、約100枚のポスターがお店に貼りだされました。横浜信用金庫は店頭にチラシを配架してくれ、JAは日用品物資を支援、森永製菓がお菓子を提供。会場用のテントを提供してくれる会社もありました。
支援カンパは50万円を超えて集まっています。区役所や社会保障協議会との懇談も行い、今後の連携も展望が生まれています。
「久しぶりにこうしたとりくみができて、スタッフもはりきっている」との感想もあり、今後は区内の他地域の公園でも順次とりくみを進める予定にしています。
問題を解決
相模原では、3月25日に相模大野駅のぺネストリアンデッキで開催。数百人分の食料支援を行うとともに、「母親の入院日に解雇された」、「3か月仕事がない、仕事が欲しい」、「年金は月10万、国保3割や家賃がたいへん」など28件の相談を受けました。
厚木は3月28日に中町公園で開催しました。30代の夫婦(妻妊娠中)が相談に訪れ、「2人とも失業、家賃払えず追い出された。ネットカフェなどを転々、昨夜は駅前路上、所持金2000円。駅前宣伝のチラシを見て来た」と窮状を訴え。夫がペンキ屋で働いたことがあるとのことから、民商の会員さんの塗装店で住み込みで働くことが決まり、住居・就職ともに解決しました。
横浜の瀬谷駅でも3月21日に相談会が開催され、短時間で天候も悪いなかでしたが、9人が相談に訪れました。また、川崎では4月4日に開催を予定しています。