世界とつながれる
11月7日に「はたらく女性の神奈川県集会」が開催され、会場76人、ZOOM18人、IWJ生中継36人、計130人が参加しました。
開会挨拶で、三井敦子さん(神奈川労連女性センター)は、オンライン対応の集会を企画し、「webなら、世界とつながれる」との発想から、アメリカ、韓国、ネパール、台湾、ベトナムからゲストスピーカーを招いて「コロナパンデミックで女性に何が起こったか」をテーマに開催することになった経緯を報告しました。
海外の6人のゲストスピーカーと、日本の5人の職場報告を通して、参加者は世界のあらゆるところで、同じような構図の女性の苦しみがあることを共有しました。
女性自殺者の増加
例えば、日本では7月以降に女性の自殺者が急増していることを大西玲子さん(全労連女性部)が発言したのに続き、金美珍さん(法政大学大原社会問題研究所)は、韓国でも男性に比べて女性の方が自殺者が多くなっている点で日本と共通していることを指摘し、20〜30代女性は孤立しての自殺、30代以降は既婚女性が子育て、失業、家庭内DVなどの悩みで自殺することが増えているとのことの報告がありました。
アメリカから報告したジャーナリストの薄井さんからは、性差別と人種差別がコロナ禍で増幅。無料食料品の配給や失業保険を求める超長蛇の列に並ぶ列に白人の姿は少ないことを、映像を通して目の当たりにしました。
世界の女性の働き方
ネパールからは、家事・育児などの多くを女性が担っているが、最近では女性の社会進出が進み、すべてのビジネスの30%が女性によって運営されていると報告。それに伴い男性の家事・育児参加がトレンドになってきていると話されました。台湾からは、観光客が激減するなか奮闘する添乗員として働く女性から報告をもらいました。ベトナムから報告したリンさんは日本での留学・就職経験があり、日本と比べて女性の責任者の割合が高く、結婚や妊娠を機に仕事を辞める人はいないと伝えました。
女性の不安定な雇用や、家庭内ケア労働の過重といった、もともと問題のあった状況をどのように変えていけるかが、世界的な課題となっていることを再認識しました。
まとめでは、金美珍さんから「コロナ禍で直面している困難について、自己責任論を押し付けられることに抗い、国に国民の健康と安全を守る役割を果たすよう強く訴えていく局面にある」との言葉を受け集会を終えました。