9月下旬、電機労働者懇談会と電機情報ユニオンの大会が続けて開催された。コロナ禍の続くなかで労働者の働き方が大きく変わってきたことがリアルに報告された。
まずテレワークが一気に電機大企業に普及したこと。多いところで7割、少ないところでも5割の労働者がテレワークになり、現在まで続いている。通勤がなくなり楽になったと思われるかもしれないが、そう単純ではない。「働くリズムがくるってしまう」、「職場のコミュニケーションがなくなる」、「正しい評価をしてもらえるのか」、「残業をつけられない」、「通勤手当はなくなるが、自宅で働くために増える経費はどうなるのか」などなど。
テレワーク手当は企業によってさまざまである。日立や沖電気は月額3千円、富士通は月額5千円などばらつきがあり、全企業にまで導入されていない。
テレワークの対応から見えてくるものは、労使協議なしの導入であり再点検が必要だ。厚労省が策定した「テレワークガイドライン」をもとに、しっかりした協議が必要である。
私の働いていた東芝では、週休3日制を一部に導入して試験的に行っているが、これも一日10時間近い労働時間となり、まったく残業ができなくなる。低賃金で残業代が必要な東芝労働者はおおいに困っている。
コロナ禍でユニオンや電機懇、そして各企業の「会」に、労働者からの相談が多く寄せられている。私ども「東芝の会」にも長野県や北九州などからも相談があり、なかなか大変である。
コロナ禍前からのリストラの闘いで、「業務センター」という追い出し部屋から倉庫会社に不当配転された技術者が、東芝を相手に提訴した裁判も始まった。まだまだ頑張らなくてはならない。