労働相談センターに寄せられた相談は、昨年9月~5月までの9か月間で809件となっています。前年同期間と比べ、約200件の増です。労働組合の宣伝とともに、労働者の状態悪化とマスコミなどが労働問題を取り上げるようになってきたことなども影響していると思います。
相談内容は「賃金・残業未払い」が一番多く、ついで「解雇」、「セクハラ・いじめ」などです。この3つはセットになって相談されることも。「会社に賃金の一方的カット・残業代未払いなどの問題を発言したら、わけのわからない理由をつけられて解雇された」、「上司のパワハラで鬱になり、働けなくなったとして会社にいられない状態にされた」などです。
相談者の要望・要求に応じて、もっとも適切と思われる対処をアドバイスしますが、同時に、先々の生きかたとも照らしあわせて労組に加入することを、意識して勧めるようにしています。そして、労組加入も若干ですが、前年度と比べて増えています。
直面する問題に対してきっちりけじめをつけたいと思っている相談者、特に、若い人たちのなかには直面する問題解決のためだけでなく、自分のこれからの人生の問題として、また、働く者の権利や仲間と力を合わせて働くことの素晴らしさなどについて考えて、労組加入を真剣に考えてくれる人が増えています。
こうした状況のなか、増えている相談を「こなす」のではなく、「自分の将来の展望を開くためにも労組加入を」という私たちの働きかけかたと受け入れかた次第で、大きな流れをつくりだすことは絶対にできる、そう思える変化が感じられる今日この頃です。
労働相談コラム
2008年7月1日