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2018年2月7日

生活保護行政が大きく改善、「調査団」が市生活支援課と懇談(小田原市)

 『保護なめんな』など生活保護利用者を脅すような文言の入ったジャンパーなどのグッズが、小田原市でつくられ使用されていた問題で、神奈川労連や県社保協、生活と健康を守る会、自由法曹団などが「小田原市生活支援課の不当行為に関する調査団」を結成して是正と改善にむけたとりくみを進めています。

 この間も、改善にむけて小田原市が設置した「小田原市生活保護行政のあり方検討会」や市当局への要望を行ってきました。問題発覚から1年が経過することもあり、小田原市としてのとりくみを確認し、意見を交換する懇談を12月27日に行いました。

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 当日は、調査団と生活保護問題対策全国会議、小田原市の生健会メンバーなど15人が参加し、市生活支援課からは課長以下4人が参加しました。

憲法25条をしおりに明記

 まず課長から、この間の改善のとりくみについて報告されました。

  1. 「保護のしおり」は、憲法25条と生活保護法に基づくと記載し、生活保護「受給者」から「利用者」に変更されるなど、権利性を前面にしたものとなった。
  2. 生活保護の申請から決定までの日数は、法律が基本的としている14日以内が29.1%から85.3%まで前進した。
  3. 情報発信として、利用者に対して「支援課通信」を発行し、とりくみについてフェイスブックで知らせている。
  4. 利用者に対するケースワーカーの配置基準を、100人から80人にした。
  5. 今年4月からの生活支援課の職員配置については、社会福祉の専門課程を履修した職員、専門職、女性職員の配置をはかるようすすめている。

 このように、利用者の視点に立った改善が着実に進んでいることを確認できました。

全国初のアンケート

 懇談では、無料低額宿泊所との関係についてのやりとりになり、「無料低額宿泊所は一時的な待機場所。なるべく早くアパートに移れるよう支援をしている」と、基本は居宅保護という考えで徹底していると回答。また、扶養調査が年4回であったものを1回に減らし、休日の訪問は止めたこと、自動車の保有については、生活用品として一般的には保有を認められてはいないものの、通勤や通院などでの必要な利用であれば例外として保有容認をしているなどと答えました。

 来年2月には、利用者と市民へのアンケートを実施し、4月頃に検証を行うこととなっています。生活保護に関して、利用者と市民に対するアンケートは、全国ではじめてのケースとなると思われますので、調査団としても注目し、今後もとりくみを継続することにしています。

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 全面的に改善された小田原市の生活保護のしおり。イラストが多く使われ、すべての漢字に振り仮名がつけられるなど、読みやすい工夫がされている。

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