総選挙を前に新党や野党再編の動きが大きく報じられています。まだまだ新党の中身は良く分からないところがありますが、現時点(9月28日)でどのように見ればよいのか考えてみます。
誰にとって「寛容」「希望」
新党・希望の党が党綱領を発表しました。ごく当たり前と思われることがいくつか書いてありますが、具体的な政策や実現する過程はわかりません。
「寛容な改革保守政党をめざす」としていますが、「寛容」とは誰に対して寛容なのか、「改革」は何を改革するのか、よくわかりません。自らの議席を守るためだけに駆け込んでくる国会議員・候補者に「寛容」であり、そうした議員・候補者の「希望」になっている新党のように見えます。
本当ですか?
「しがらみ政治」から脱却としていますが、メンバーを見ると首をかしげます。これまで安倍政権の「戦争する国づくり」を強力に後押ししてきた改憲右翼勢力の「日本会議」と密接に関係する政治家がたくさんいます。
そもそも小池代表自身が「日本会議」議連の要職を歴任し、改憲志向の発言を繰り返しています。新党が掲げた政策でも憲法改悪を排除していません。また、秘密保護法や共謀罪などに賛成し、安倍暴走政治を「補完」してきた政治家が中心となっています。これで、しがらみから脱却できるのでしょうか。
すべて消え去った『新党』
「新党」というと何か目新しさを感じます。しかし、どれだけの「新党」が誕生し、そしてすべて消え去っていったでしょうか。期待を込めて投票した政党・政治家が、何の説明もなく「なくなってしまう」、「コロコロ政党を代わってしまう」。これほど国民・有権者をバカにした話はありません。
立候補した候補者がこれまで何を言い、やってきたのか、見極めて選ぶことが大事です。自分の願い・要求を受け止め、実現のために汗をかいてくれるのは誰か、しっかり判断して投票しましょう。
希望の党の綱領要旨
- 寛容な改革保守政党をめざす
- 「しがらみ政治」から脱却
- 国民の生命・自由・財産を守り抜き、希望と活力を持って暮らせる生活基盤を築き上げる
- 平和主義のもと、現実的な外交・安全保障政策を展開
- 国民が多様な人生を送ることのできる社会の実現