8月12日開催の沖縄県民大会への連帯ツアーに参加した、福田議長からの報告です。
ダダダダダーッ。ダダダダダーッ。何回も実弾を放つ機関銃の音が間近に聞こえる。沖縄本島北部の東村高江に向けてバスで移動のさい、途中で立ち寄った伊芸パーキングエリアでのことだ。
2年前の7月に沖縄に初めて行き、今回再度訪問した。今回感じたことは以下の2つだ。
- 日米両政府による沖縄県民の民意の無視、聞く耳を持たない強硬姿勢の明確化。
- 翁長県知事と日本政府の闘いの激化。来年春の名護市長選、秋の県知事選の重大性。
高江ヘリパッド
07年に政府は高江ヘリパッドの建設工事を始めたが、住民らの反対もあり、完成したのは2か所のみで、残る4か所の工事は建設を阻止されていた。2か所は、全国都道府県警から5~600人の機動隊が動員され、工事反対搬入ダンプ阻止の座り込みの人々をごぼう抜きにして、強行された。
高江の住民は、「まだ新しいヘリパッドは不備があり使用されていないが、夜間ヘリ訓練はオスプレイも含めて週に1~2回やられ、寝られない小学生が引っ越さざるを得ない状況もある。10時過ぎても地上すれすれを飛行していてとても怖い」と語っていた。
辺野古の新基地
政府は17年4月に埋め立てを伴う護岸工事に着手し「K9」と呼ばれる護岸工事建設を進めている。本来であれば海に350m突き出して建設しなければならない工事は、約100mのところで止まっている。ここから先は珊瑚礁があり破砕許可問題があるのと、急速に水深が下がり工事の難易度が増すためだ。
工事の進捗率は0・01%。工事反対の座り込みで1台のダンプも入れないときがあるが、途切れると一気に20台がなだれ込む。これまでの平均は1日平均100~130台。これは多いかといえばそうでもない。全ての埋め立て工事に必要なのは10㌧ダンプ350万台分の土砂であり、1日100台入って100年以上かかる。
うちなーぐちで
8月12日に4万5千人を集めて開催された「翁長県知事を支え、辺野古に新基地を造らせない県民大会」は、稲嶺名護市長や翁長沖縄県知事が参加して、選挙勝利決起集会の様相を呈する熱いものとなった。
翁長知事は「県の再三の要請にも行政指導にも応じず、国ともあろう者が法令をすり抜けることに心血を注ぎ、強硬に新基地建設を推し進める姿勢は、自らが常々述べている法治国家という言葉には程遠い」と強く批判。
そして、「今後も県民に対するいかなる差別的、犠牲的な扱い、基地負担の押し付けに反対し、オスプレイの配備撤回、辺野古新基地建設反対、普天間飛行場の閉鎖・撤去の実現にとりくんでいく不退転の決意を皆さんに約束する」と述べた。
あいさつの最後に「子孫(くゎうまが)のために、うやふぁーふじぬ思(うむ)い、肝(ちむ)にすみてぃ、命(ぬち)かじりちばらなやーさい」(子や孫のため先祖の思いを胸に刻み、命の限り頑張りましょう)と、うちなーぐち(沖縄の言葉)で呼びかけた。