東芝は粉飾決算の発覚により巨大赤字を出し、昨年1年、メディカルの売却、青梅工場の閉鎖など大リストラを行い、再建をはかってきました。
ところが昨年の12月27日、突然、原発子会社のウェスチングハウスが買収した会社で数千億円の損失が発生すると発表。2月14日には約束した決算発表を1か月延期、記者会見そのものが2時間半も遅れる大混乱が続いています。
高額損失の発表後、「東芝の将来は大丈夫か」、「息子がリストラされないか」、「海外の原発はヤメロ」、「賃金ダウンで子育て厳しい」、「年金がなくならないか」などなどの声が、私が所属する「東芝明るくする会」に届いています。
東芝は春闘の賃上げどころか、「緊急対策」として時間外割増率の引き下げ、業務手当や一時金の大幅減などで年収が200万円も減る労働者もいて、「生活できなく困っている」、「家計の節約、貯金の取り崩しなどでしのいでいるがもう限界だ」の声が噴出しています。マスコミは東芝の経営危機を連日取り上げていますが、社員や家族の悩み・苦しみについてはほとんど目がいっていません。
「明るくする会」は雇用を守るのは経営の責任、原発損失を社員に転嫁するな、と各工場で門前宣伝を強めています。
原発問題は政府のエネルギー政策にも大きな責任があります。福島事故後も原発の再稼働を進める日本政府には国民の声として、原発は廃炉、再生エネルギーを重視せよと政策転換を求める必要があります。
東芝や日立など電機産業の大リストラと言っても、多くの国民には知らされていないとの意見をいただき、紙面を借りました。