暮れに20代の二人の女性から相談があった。上司に文句を言ったら即刻退職届にサインさせられた。「サインしてはダメ」と言ったのも後の祭り。
雇用者に謝罪させ2・5か月の解雇予告手当などを支払わせて納めたが、一人が私の元勤務校の卒業生と知ってビックリ。反省させられた。
ワークルール教育シンポ
1月12日に「ワークルール教育シンポジウム」が開催された。ブラックバイト問題の続発を背景に、若者たちに働くルールを教えるべきとの声が強まり、労働弁護団も「ワークルール教育推進法」(第1次案)を策定した。
シンポに参加した神奈川県立高校の高校生が2人、マイクを握って次のように語った。
- 高校生のブラックバイト、私も該当している。バイトは学校で禁止なので、思っても言えない。その矛盾が不正な働かせ方を表面化させないことにつながっている。
- シンポに参加して、労働法だけでなく民法に係ることだと分かった。ワークルールの知識だけでいいのか、誰かがやってくれるといいではなく、主体性を持って「おかしいことはおかしい」と言わなければいけない。十八歳、子どもじゃないんだから、知らないからこそ声をあげたい。
それにつけても思うのは、ワークルール教育をというが、①大人たち、教員自身が「労働法」の外で働いている現実、②「働くルール」とは、実は「働かせている」使用者側に課しているルールなのだということがもっと重視されるべきだ、ということだ。
企業を民主的にコントロールして働くルールを守らせるためにも、労働組合のあり方が鍵を握っていることをあらためて痛感した。