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労働相談コラム

2024年3月1日

傷病手当の社会保険と国民健康保険の違い

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 美容院に入社して半年。「上司のパワハラで会社に行けなくなり、診断書をもらい休職することになった」と相談がありました。社会保険に加入しているというので、「健康保険組合に傷病手当金を申請できますよ」と話しました。

 公的医療保険には、社保(健康保険)と国保(国民健康保険)とがあります。社保は2種類で組合健保か協会けんぽ、国保は市町村の国保と業種ごとに組織される国保とがあります。

 後日その方から、「傷病手当金は入院しないと申請できない」と会社から言われたそうで、改めて加入組合を確認したら、業種ごとに組織される国保組合でした。国保では、傷病手当金(休業手当)は任意給付のため、それぞれの国保組合で独自に決めます。

 社保は私傷病で休業した場合、傷病手当金を支給することが定められていますが、国保では任意給付のため、傷病手当金がない組合もありますのでホームページなどで確認しましょう。なお、新型コロナウィルス感染症で休業した場合については、国保においても支給されていました。

 社保はもちろん勤務先で加入の手続きをしますが、業種ごとに組織される国保も、勤務先で手続きをする場合があり、本人は社保だと思っている方もいますので、慎重に対応する必要があります。

 実はこうした仕事に起因する休業の相談を受けたら、まずは、会社に休業手当を請求するように話すことが大切です。労働組合につながり、当事者が動き出せる支援ができたら良いなと思っています。

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