済生会・横浜市東部病院労組
医労連では、11月と12月に新しい組合が誕生し、要求実現と仲間を増やすとりくみが進められています。
始業前の残業
11月18日に結成大会を開催したのは『済生会・横浜市東部病院労働組合』。鶴見区にある横浜市の中核病院で、職員は1千人を超えます。
組合につながるきっかけは、今年の7月に病院で働く看護師が県医労連に相談に訪れたことです。
主な相談内容は、「年休がまったく取れていない。また勝手に使われている」、「『始業前残業をするな』と言われているが、実際にはみな無給で仕事している」、「コロナ禍でがんばってきたのに、国の慰労金程度の手当しか出ないのはおかしい」などでした。
また、おかしな状況について、病棟内スタッフに独自にアンケートを取ったところ「呼び出されて叱られた」ことや、離職者をこれ以上出したくないとの思いもあり、「我慢も限界」。「現場の声を院長に伝えるためにも、労働組合をつくりたい」と想いが語られました。
みなで要求書提出
「職場で声をかけられる仲間がいる」とのことで、集まってもらい複数回の相談を重ねて、組合結成に至りました。鶴見区労連にも同時に加盟しています。
11月末には組合員みなで一緒に、院長に要求書を提出して公然化しました。回答では、要求の一部は実現しましたが、多くはこれからの団体交渉で実現をめざします。
看護師10人の組合員でスタートし、仲間づくりも進めています。近くには、汐田総合病院もあり、仕事上での関係性や、職員のフットサルチームで合同練習をしている間柄もあり、労働組合での連携や共闘も模索することにしています。
徳洲会・湘南大磯病院労組
12月2日に結成されたのが、『徳洲会・湘南大磯病院労働組合』です。
病院は、地域に必要な一般病院として、50年ほど前に開院しました。もとは東海大学が運営する病院でしたが、今年の5月に徳洲会に売却されました。職員は200人以上です。
切実な声が職場から
日本医労連への相談から、県医労連につながったのがきっかけです。
内容は、事業主体が徳洲会になって以降、年休が勝手に使われていることや手当が減額されていること、「雇用不安も含めて切実な声が職場で高まっている」というものでした。
相談の当初から、同じ思いを持つ11人の職員が結集しており、このメンバーを中心に、仲間を増やして組合結成に至っています。
雇用主は病院長ではなく、徳洲会グループであることから、要求書はグループ宛に提出しました。
要求書では、勝手な有給消化をやめることや、11時間インターバルの確保、感染対策休暇の確立を求めています。
また、雇用条件通知書と実際の賃金に相違のある職員がいることから、これを正すことや、患者の治療にもかかわる医療機器の更新なども求めています。
子どもがたくさん
この新組合は、執行部も含めて子育てママの組合員が多く、結成大会も子どもがたくさんいるなかで行われました。
忙しく時間の限りがありますが、オンラインの活用など工夫しながら、仕事に、育児に、組合活動に、生活を守るために団結して頑張ることにしています。