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2015年9月2日

神奈川県最低賃金18円引き上げについての声明

本日、神奈川地方最低賃金審議会は、887円から18円引き上げ、10月18日から905円とする内容を神奈川労働局長に答申した。

労働者側委員が中央最低賃金審議会の目安額(19円)以上の引き上げを求めたのに対して、使用者側委員は「近接県との格差」や「箱根の火山活動」までも持ち出し目安額を1円下回る額とした。現時点で答申が示された地方審議会のすべてが、目安額同額もしくは目安額を1円上回る引き上げ額としている中において唯一「引き下げ答申」としたことに強く抗議する。

さらに、この水準では2020年にやっと神奈川で時給1000円の峰に行くか否かのテンポでありまったく不十分なものであると指摘しなければならない。民主党政権時代の2020年までに全国平均1000円以上を実現するには、神奈川において13~400円レベルに引き上げることが絶対に必要である。

最低賃金の引き上げが、多くの最低賃金ぎりぎりで働く非正規労働者の生活と労働を改善するものであることを指摘する。この2年間、ほぼ同額の引き上げ幅によりすべての県内労働者のうち17%、12%もの労働者に影響があったと労働局は発表している。この数は、約40~50万人にものぼるもので、今回の引き上げにより、これに近い多大なる最低賃金ぎりぎりで働く労働者の「社会的賃上げ」が行われる事の意義を強調したい。

昨日の最低賃金裁判では、最低賃金ぎりぎりで働く4人の原告がその深刻な生活と労働の実態、将来にまったく希望を持てない実態を裁判長の前で告発した。そもそも。最低賃金法と憲法に照らせば全国どこでも1000円以上、神奈川県では時給1400円以上にしなければならない。

神奈川労働局長は、最低賃金裁判で明らかとなったまやかしの計算による生活保護費との比較=「五つのゴマカシ」を放置したままの「生活保護との逆転解消」を改め、「少なくとも最低賃金を1000円以上にしてほしい」という慎ましい原告たちの要求に答え、神奈川地方最賃審議会答申を差し戻し、少なくとも113円以上の引き上げを決断し、時給1000円以上とすることを強く求めるものである。

今後も最低賃金の裁判勝利と、最低賃金の大幅引き上げを勝ち取るため奮闘する決意である。

2015年8月21日
神奈川県労働組合総連合(神奈川労連)
議長 福田裕行
所在地/横浜市中区桜木町3-9横浜平和と労働会館6階
電話番号/045-212-5855 FAX番号/045-212-5745

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