建交労メイショクアソシエイツ分会の南須原分会長が、不当解雇撤回を求める裁判で、12月19日に証人尋問が行われ、法廷がほぼ埋まる多くの支援者が駆けつけました。
2019年に組合結成
メイショクアソシエイツは、明治乳業の商品を宅配・販売し、県内に6店舗を展開する株式会社です。
未払い残業代の支払いや、長時間労働の改善などを求めて、南須原さんが中心となり19年に労働組合を結成しました。
結成後は、団体交渉や労働審判制度の活用などで、未払い残業代を支払わせ、有給休暇制度の構築、業務委託契約を雇用契約に転換させるなど、いくつもの成果をあげていきました。
しかし、会社の不誠実な姿勢は変わらないため、長時間労働を労基署に告発し、20年8月には会社に対し是正勧告指導が行われました。
こうした成果と労働組合の活動を報告する会を企画し、南須原分会長が10数年の勤務で知りえた労働者の住所に案内状を送付したところ、20年12月に社長が当人を呼び出し、「個人情報(住所)の目的外利用」の理由で懲戒解雇したものです。
何もない
社長の証人尋問では、会社として個人情報の取り扱いについて何らの定めもなく、労働者に対しても注意喚起や指示など何もしていないことが明らかになりました。
また、「状況から、不正に個人情報を取得したと思われる」と言うのみで、具体的な根拠は何もないこと、案内状の送付によって会社に対する損害も何ら発生していないことを、社長自らが認めました。
正当な組合活動に対する言いがかりの域を出るものではなく、違法で劣悪な労働条件の改善を求める労働組合と南須原分会長を嫌悪した、不当労働行為の解雇であることが明白になりました。
審問は終結し、3月24日が判決です。いっそうの支援を呼びかけます。