神奈川労連

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2014年9月15日

「結成25年 新たな飛躍を」神奈川労連第30回定期大会を開く

神奈川労連第30回定期大会が9月13に開催され、代議員や来賓など約150名が参加しました。運動方針や予算など6つの議案が提案され、それをうけ代議員30人が発言し、議案を補強しました。また2年任期の役員選挙も実施されました。

組織拡大、賃上げなどでの貴重な成果

289-2運動の総括では、重点として位置づけた組織拡大で、実増には転じられなかったものの、8925人の仲間を迎え、11組合が結成・加盟した成果が示され、そのために各組織の努力と奮闘があったことが報告されました。いっぽう課題として、目標や対象をより明確にすること、「増やす人を増やしていく」仕組みづくり、地域組織での人、財政づくり。さらに相談からの組織化の強化があげられました。

春闘と賃金のとりくみでは、全職場、全組合員の闘いという点では不十分であったものの、職場オルグの奮闘をはじめ、ベアや手当の改善など貴重な成果を勝ち取った経験が報告されました。さらに最賃裁判での攻勢的な論戦。公契約条例に関わり県が賃金実態調査をおこなうなど、運動の成果が示されました。

職場からの闘いで、憲法改悪を許さず、要求実現を

289-1次年度の方針では重点課題として、まず憲法闘争を掲げ、毎月の定例宣伝や署名強化月間の設定、国会に向けたとりくみなどが提起されました。
最賃・公契約では、証人尋問など山場をむかえる最賃裁判闘争の強化を提起。公契約条例については、神奈川県へのとりくみを強めるとし、賃金実態調査を求めていくとともに、議員や関係団体との懇談も積極的におこなうことを提起しました。

春闘・賃上げでは職場からの闘いを強調したうえ、全国統一行動に全職場・全組合員の結集をめざすことをよびかけました。同時に地域でのとりくみを強め、なかでも「地域からの職場オルグ」を強化することを提起しました。

さらに労働法制改悪の問題では、全力で阻止していくとし、議員への要請、学習、宣伝をはじめ、ブラック企業の告発運動を提起。税と社会保障に関しては、増税阻止・社会保障の充実とともに、生活健康を守る会などと25条共闘の運動を打ち出しました。

そして、「安倍政権打倒」の運動にとりくむとし、とりわけ来春のいっせい地方選挙での政治変革をめざすとしました。

2017年までに11万人の組織を

第6期組織拡大3か年計画案が福田組織部長から提起されました。

計画案では、2015年1月までに10万人を回復し、2017年の大会時に11万人にしていく目標を打ち出しました。そのためのアクションプログラムを示し、戦略的重点として「公務・公契約関連」と「介護」の分野での組織拡大が提案されました。さらに地域組織の拡大強化、人材育成と次世代育成にも力をいれていくことが提案されました。

これらの提案に対する討議がおこなわれたのち、決算や予算案も含め採択がおこなわれ、すべての議案が承認されました。

「国民的大運動の先頭に立つ決意を固めよう」水谷議長あいさつ(要旨)

289-3諸先輩たちが夢とロマンを抱き結成した神奈川労連。25周年を控えた定期大会に際し、ご挨拶を申し上げます。
私は、経済同友会終身幹事であった故・品川正治さんが説かれた「激突の情勢」。戦争する国づくりに進むのか、それとも憲法にもとづく社会への発展の道を進むのか、この大転換の真っただなかでの本大会だと思います。

安倍内閣は、昨年12月に特定秘密保護法を強行採決し、今年の7月に集団的自衛権行使容認を閣議決定。そして9月3日には「日本会議」参加が多数をしめる内閣改造をおこない、さらなる悪政を狙っています。この安倍内閣は、戦後最悪最低の内閣と言わざるを得ません。この大会の総意をもって、安倍内閣打倒の国民的大運動の先頭に立つ決意を固めようではありませんか。

次に、新しい組織拡大3か年計画です。地域を拠点・主戦場にして単産と地域労連の再建を、本気で成し遂げる議論をお願いします。私も県労委・労働者委員としての活動を通して、中立組合からも指名を受けて事件を担当し、神奈川労連への期待の大きさを実感しています。要求を実現するためにも、「組織拡大が最大の要求闘争」です。

結成以来、追求してきた最賃闘争では歴史的にも全国初めての最賃裁判をたたかい、運動を前進させてきました。 また大都市部と地方と211円の格差。これを解消できる世界水準の全国一律最賃法の確立を、立法闘争に入るところまで最賃闘争は到達しています。年金・生活保護闘争との25条共闘の新たな前進も切り開いていきましょう。

最後に、県知事選挙です。黒岩県知事の県職員支持率はたったの8%。教育・福祉分野は医療・介護・学校・保育などほとんど全国ワースト1~5です。そして神奈川県を国家戦略特区にして労働法制大改悪の先取りや、カジノ・リニアなど無駄な大規模開発も推進しようとしています。要求選挙を前面にして神奈川労連の総力をあげて大勝利を手にしましよう。

大会宣言(抜粋)

「戦争国家」への暴走を安倍政権が加速させるなか、神奈川労連第30回定期大会は開催されました。
戦争財源確保のための大増税と社会保障の改悪、核兵器開発のための原発再稼働、働く貧困層をさらに増大させ“自ら”軍隊にはいることを余儀なくさせる労働法制の破壊、反対する労働者・国民を弾圧するための秘密保護法や盗聴法の拡大・共謀罪の創設、など「戦争国家」体制づくりを強行しようとしています。

また、これらのことはアメリカと財界が、労働者・国民からの収奪を強め、利益を最大化するための方策と一致しています。そして、さらに富をむさぼるために、法人税率の引き下げや、収奪強化のために社会制度を変えようとするTPPや「特区」、「死の商人」としてぼろ儲けするための武器の輸出解禁、カジノ合法化などが画策されています。

労働者の雇用とくらしを守るためには、戦後史上最悪の安倍政権を打倒する必要があります。要求を前進できる国政・地方政治を実現する必要があります。

悪政は強力に見えますが、国民的な支持は強くありません。戦後自民党政治の行き詰まりや、ますます格差が拡大する新自由主義・構造改革路線の行き詰まりを、反動的に打開しようと“あがいている”のが実態です。安倍政権の危険性・胡散臭さを感じとり、闘いに立ち上がる労働者・国民が広がっています。

神奈川労連も1年間、憲法平和、税・社会保障、労働法制など様々な課題について共同を広げながら積極的にとりくんできました。
そのなかで、約9千人の新しい仲間を迎え、資生堂や神奈フィルの争議で勝利判決・命令を勝ちとり、最賃の引き上げで50万人以上の賃上げを実現するなど、貴重な成果を実現しています。

私たちは、昨年1年間と結成25年の運動と成果に確信を持ち、方針を確立して新たな1年、新たな四半世紀に踏み出します。働きやすい職場、平和で幸せに生きられる社会、希望の持てる未来を実現するため、今年1年も奮闘します。

2014年9月13日

争議を闘う仲間を激励

289-4大会では、いすゞ、日産、資生堂、など非正規切りの争議をはじめ、不当解雇や組合攻撃など経営者の不当行為とたたかう争議団や争議組合が紹介されました。それぞれから、争議の状況や、不当行為の実態。たたかいへの決意などが語られると、代議員から激励の拍手が送られました。
そして、すべて争議を勝利解決しようという決議を全員で確認。ともに争議勝利のために奮闘する決意を固めあいました。

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