異常な長時間労働が原因と両親が労働災害認定を申請
森美菜さんは26才という若さで08年6月に自殺しました。名古屋から希望に胸を膨らませ「和民」(ワタミ)に就職するために上京した2ヶ月後に…こんな悲惨なことになるとは予期しないことでした。
亡き美菜さんは京急久里浜店に配属され(1)一週間の座学後、強制的に長時間労働(2)最大7日間連続の勤務(3)研修もまったくないまま、なれない大量の調理業務(4)休日や勤務終了後もレポート書きに追われ、十分な休息時間がとれなかった(5)体調不良を訴えていたにもかかわらず会社はなんら適切な措置をとらなかった(6)さらに朝3時に閉店後も電車が動いていないため帰宅できずお店にいて始発電車で帰ることとなり、過度な疲労と精神的負担が蓄積されました。
名古屋に住む両親が横須賀労基署に労災を申請。労基署は残業時間100時間を超える労働に従事していたことを認めましたが、業務外と決定しました。その理由は、「心理的負荷評価表」の評価の当てはめかたに、大きな問題があります。美菜さんは一週間の会社の研修が終わり、いきなり交代深夜勤務さらに残業もさせられたことについて、「勤務形態に変化があった」として評価表の1にランク付けされました。そして長時間労働は認めましたが総合評価は「中」であり業務外としました。
「和民」の働かせ方に大きな問題があります。所定労働時間、労働基準法を無視して「長時間労働」「連続した深夜勤務」の常態化により美菜さんは心身ともに疲労困憊し26歳という短い生命を絶ちました。
現在、業務上と認めさせるために、両親は労災保険審査官に対し審査請求を行いました。働くもののいのちと健康を守る神奈川センターは両親といっしょに業務上の認定になるよう奮闘しています。3月下旬には結論が出る予定となっています。皆さんのご支援をお願いします。